イラストという言葉には、ふたつの意味があります。
ひとつは、絵そのものの魅力がコンテンツとしての価値を持つもの。どちらかというとアート(=ART)に近いものです。
もうひとつは、コンテンツを解りやすくするための補足要素として、図解されるもの。イラストレーション(Illustration)という言葉は本来、こちらを指します。
ひとつの例としては、たとえば辞書をひらくと、言葉だけでは伝えきれない、動物や植物なんかをイラストつきで解説したりする場合がありますね。
この場合のイラストは、「ああ、いい絵だなあ」と鑑賞・・・という種類のものではなくて、「ああ、あれのことね!」と、直感的に伝えるための手段として存在するわけです。
アート寄りのイラストというのは、絵そのもののクオリティや美術性、女の子を描くならいかに「魅力的に」描けているか、という部分に主眼が置かれます。
この「アート的な」イラストと、「伝達する補足要素としての」イラストの境目というのは、割と曖昧にとらわれがちなところなんですが、これを意識して使い分けられるデザイナーやイラストレーターは、総じていい仕事をされます。
この差を明確に理解するべき最たる理由は、
「補足要素としてのイラストに過剰な美術性があると、邪魔になる」
という事実です。
正確に伝えたいことを表現するための補足要素、というのがイラストの役割なわけですが、補足というからには、必ず主題を論じる「本文」があります。
この主役たる「本文」をサポートするのが本来の役割であって、「あーなるほど、そういうことね」と思ってもらえることが求められるべき最高の成果です。
それが、「なんて美しい、いいイラストなんだろう!この表情がまた・・・」などという捉え方をされてしまったら、それは主役の存在から目を逸らさせる邪魔者になってしまうわけですね。
これは絵に限ったことではなく、写真を素材としてレイアウトする場合でも、ホームページのデザインをする上でも同じことですが、ひとつひとつの要素が、どのような役割を担っているのかを正しく理解し、的確な表現の使い分けができてこそ、プロの仕事なのではないでしょうかー?と、思うわけです。
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